「不如」と「毋宁Wúnìng」の使い方:上級文法

意味がよく似ている2つの単語「不如」と「毋宁」。どちらも「与其」という副詞と一緒に連結させて使うことができます。一体どこが違うのか?同じなのか?
太宰治の人間失格の冒頭を勉強したときに初めて見た単語「毋宁说」(=还不如说=むしろ)。そこから気になって「不如」と「毋宁」の使い方を調べてみました。
(人間失格の翻訳にあった文はこちら→毋宁说是一种超凡脱俗的俏皮游戏,~

A不如B、A比不上B=AはBに及ばない

・在音乐方面我不如他。=音楽で私は彼にかなわない

・百问不如一见=百聞は一見にしかず

・说的好不如做的好=言うことは実行することにはかなわない

・京都不如大阪大。=大きさで京都は大阪に勝てない。

与其(Yǔqí)A、不如B=AするよりBした方がいい

・与其浪费时间,不如做些有意义的事。=無駄な時間をすごすより有意義な事をした方がいい。

・我们与其在家闲着,不如去图书馆看看书。=家で暇するぐらいなら図書館で勉強でもしたらいい。

・与其在这里胡思乱想,不如当面去证实。=ここであれこれ悩むなら面と向かって確認した方がいいよ。

 不如A、 免得B=BにならないためにAしておいた方がいい

・我们不如先去吃饭,免得等等没座位了= 席がなくなる前に先ごはん食べに行ったほうがいい。

・今天要晚回家,不如我先打电话回家,免得父母担心。=今日は遅く帰るから、両親が心配するまえに先に電話かけておいたほうがいい。

・这件事情不如让我来说清楚,免得大家误会。=このことは私から説明しておこう、みんなが誤解しないように。

 

A毋宁B=AよりBのほうがまし

不自由,毋宁死。自由じゃないなら死んだほうがましだ

・与其说他的成功是由于天才,毋宁说是由于勤奋。=彼の成功は天才が故に成功したというより、勤勉であった故にという方がいい。

・与其和一个冷漠无情的聪明女子结婚,毋宁和一个多情鲁钝(lǔdùn)的女生结合。=冷静沈着で無常で知的な女性と結婚するよりも、感情豊かでバカな女性と結ばれた方がましだ。

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「与其」を使って文を作る時、その次に来る連語は「不如」と「毋宁」どちらを使うべき?

一般的には「与其A、不如B」が合っているそう。「毋宁」はほとんどの場合書き言葉で使用されることが多く、古文や古い詩の中でも多様されているそうです。口語で使われることはめったにないんだそうです。

また「与其A、不如B」はニュアンス的にAよりBのほうがいいよ、とポジティブに使うのに対し、「A毋宁B」はAもBもどっちに転んでもよくないけどBのほうがまし、といったジレンマ的なニュアンスがあります。「不自由,毋宁死」はよく使われる決まり文句だそう。

とにかく、「毋宁」は出てきたら意味が分かれば使える必要はなくて、逆に「不如」はよく出てくるので使えればそれで十分な気がします。

また「不如」や「毋宁」を使った文を見かけたら足していきます。